2018年5月20日日曜日

山の報告です その六十七



 急斜面は下り終えた。目出度い。又パーティが登って来る。今迄出会った登山者はいっても六十代、多くは中年以下で、多分あたしが最高齢者だろう。 威張る事ではないのだが、何だか嬉しい。エッヘン、年寄りなんだぞ!ってバカみたくはありますなあ。
 暫く緩んだ斜面を下って行くと、我が家(テント)が見えた。帰り着くと十一時半、日差しが強くてペグが浮いている。Y  は早速補修に掛かり、あたしは雪を採る。この役割分担はもう二十年以上にもなるのだ。
 前日に続いて昼前には「ご苦労様」の乾杯だ。未だ登って来る人がいるのにこれだから、一寸と忸怩たる思いは無いでは無いが、実際問題として今から撤収して下山するのは、相当にキツイだろう。
 やってできなくはないが、そんな無理をする必要が何処に有るのだろう。何せ我々は(多分)最高齢パーティなのだ、エッヘン。
 飲み乍らワイワイやって早めの夕食とする。夕陽がぼやけているのは、徐々に天候が崩れて行くと言う事だ。好天が三日続いたのだから、当然の変化なのだ。
 一眠りしてゴソゴソ起きだし、恒例となった夜中の宴会を始める。あとは下って帰るだけと言う解放感が堪らないのだ。周りには勿論人っ子一人いない。月明りが雪面を照らすのみである。幾ら騒ごうが誰の迷惑にもならない。雪のテント生活はその意味でも天国だ。
 お開きとなったらYはあっと言う間に寝付く。つくづく羨ましい事だ。あたしもそうだったら随分山も楽ちんだろうに。ウトウトも三泊目ともなると結構辛い。寝不足なのに眠れないとは、此れ又随分間抜けな状態である。
 そして朝を迎えた。今朝も晴れだが、前日迄のド快晴ではなく、一寸と雲がある。でも登山には影響なさそうだ。
 コーヒーと朝食、そしてさっと撤収、清水部落へ向け下り始めました。

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