2018年5月27日日曜日

休題 その二百十九



 朋友のYnが竹富島へ移住した話はした。今年もモズクを送ってくれた。ずっしりと重い荷物である。
 販売されているモズクはほぼ養殖だそうで、天然ものは貴重だそうだ。因みに産地は沖縄が90%強、あと鹿児島と福岡で少々だそうだ。Ynのモズクは本場物、おまけに養殖じゃない天然物なのだ。
 「浜で拾って来るのさ」とYnはのたもう。太くて新鮮、スーパーのモズクなんかとは全く訳が違う。潮が引いた浜で拾うって言うのだから、おとぎ話の様な島なのだろう。
 低カロリーで栄養価と食物繊維が豊富だそうで、ダイエットと美容には最適な様だ。尤もあたしはダイエットと美容は無縁なのでどうでも良いのだが、免疫力を高める効果があるのは嬉しい。
 どっさりとくれたので夫婦二人ではとてもじゃないが食べ切れない。三軒程にお裾分けして、それから我が夫婦は毎日モズクである。中型の器にどっさりと入っている。食べ方は酢で味付け、極めて一般的な方法だ。
 一般的じゃないのは切らずに其の儘出て来る事だろう。沖縄天然モズクは太くて長い。従って蕎麦を啜る様にして食べる事になる。最初の日は妻も「切らなかったからねえ」なぞと言っていたが、一向に切る気配はなく、蕎麦の様にモズクを食べているのだ。
 ま、客に出す訳でもないし、豪快にぶっといモズクを啜るってえのも滅多にできる事ではないので、良しとしましょう。
 「スーパーで買ってたあれ、何だったんだろう」と夫婦で毎日の様に交わす会話である。別物と言えるだけの違いがあるのだ。歯応えや質感や質量が全く違う。グターっとのびたうどんと、生きの良い讃岐うどんの違いと言えば、多分分かって貰えるだろう。
 Ynよ有り難う。自然に恵まれた原始人の様な生活で日本言を忘れない様にね。

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