2018年2月12日月曜日

閑話 その二百五十三




 もう何十回も歩いた高取山から鶴巻温泉へのコースだが、富士山が見えないのがチト寂しくもある。バスからほんの一寸と頂上の一部が、今頃なら白く光って見えるだけだ。
 今年に入って一月の末に、Yと歩いた。Yは営業からそれ迄居た業界の注文や返品等を入力するオペレーターになり、一日中椅子に座っている業務に変わって十年。去年の夏から膝が痛み始めた、とは書いた覚えがある。
 大腿四頭筋を鍛える以外に直す方法は無い。かと言って余り無理をするのは禁物なので、リハに持って来いの高取山へ連れ出す訳だ。
 ダブルストックの名手のYなので、登りはストック禁止だ。其の前に行った時に、下りもストックを使わなかったので膝に負担が掛かり、痛くなってしまった。
 従ってこの日は下りはストックを使用した。あたしが大雪の翌々日に塔に登った四日後だったので頂上付近には雪が残っており、路は凍っていた。って訳で下りのストックは相当に有効だった筈だ。
 普段は頂上から鶴巻温泉迄休まずに行くのだが、Yの故障を塩梅して念仏山で小休止した。此処が最後のピークらしいピークと言って良いだろう。秦野盆地の見晴らしがとても良い。弘法稜線へ出てからはもう緩いアップダウンのみになるのだから。
Yが一服点けているうちに、何処かから雪の三ノ塔でも撮れないかと、カメラをぶら下げて右方面へ行って見た。
 すると何と、真正面に富士山。えー、知らなかった。時々人が右の方へ行くのは、富士山を見る為だったのかあ。いやあ、うかつでした。勝手にこのコースは富士山は見えないと思い込んでいたので。Yを呼んで富士を確りと眺めたのでした。写真はその念仏山からの富士山。
 矢張り丹沢(高取山コースも丹沢の端くれ)に登る限りは富士山にお目に掛からなければ物足りない。と言う間抜けな話でした。

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