2018年1月25日木曜日

休題 その二百五




 又梵天荘の事。七日は先客が有ってダメだったので、二十一日に再度訪れた。此の日も日曜日だ。七日と違うのは登山者が駅に数人しか見えない事だ。大山行きのバスにも十人位しか並んでない。矢張り七日は新年登山だったのかな。
 写真は、もう咲いて居る聖峰の蝋梅です。
 石段を登ると自動ドアが開いて安心する。営業してるって訳だ。何時潰れるか分からない、と心のどこかで思っているのだろう。
 声をかけると脳梗塞の爺さんが階段を降りて来た。元気そうなので安心する。女将は客が帰った部屋の片づけをしてるそうで、石段を登る。風呂の手前に客間が二部屋有るのだ。泊り客も足腰弱っていては部屋には着けない。
 二部屋共泊まったらしく、女将とパートのおばさんが片付けの最中だった。正直、泊り客も居るんだ、と驚いた。まあ、馴染みの客も居るのでしょう。良い宿なのだから。
 この日こそ一人で悠々入浴である。日が射しこんで湯気に光の筋を描く。梵天荘ならではの贅沢だ。
 欠点は、次の客が来て、女性かカップルだったらあたしが出るのを待たせてしまう。そんな可能性は非常に低いだろうが、思いっ切り長湯は何と無くできない。どうしても適当に切りあげてしまうのだ。
 それでも服を着る時は、未だ汗が垂れるのだから充分に温まってはいる。そして石段を下って行くのだ。うーん、健康で無ければ来れない風呂でありますなあ。
 地下足袋を履き乍ら声をかけると、パートのおばさんが顔を出して挨拶してくれた。見るとフロントからの階段は十段位の普通の階段だった。印象では急で高い階段だったのだ。
 帰り道、誰か梵天荘へ向かわないかと見て歩いたが、誰もいない。そう滅多に人は来ない場所なので、仕方が無い。ずーっと宿を続けて欲しいがそうも行くまい。女将が続けられなくなったら廃業だろう。
 今年の初梵天荘でした。

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