2018年1月17日水曜日

閑話 その二百四十八




 先日例の高取山を下って行くと単独の男性に追い付いた。5m位手前、地下足袋がザッと滑った音で男性は凄い勢いで振り向いた。
男性「あー驚いた、熊かと思った」
 二人で笑っておしまい。高取山リハビリコースそんな罪の無い話をいくつかしましょう。
 前話とほぼ同じ様な場所で、これまた前を行く単独男性に追い付いて「こんにちは」と声をかけた。
 男性は飛び上がった。と言っても傾斜がキツい場所なので、結果大きくよろめいた。突然声をかけられて驚いたそうだ。全くあたしの接近には気付かなかったらしい。笑うに笑えず、困ったですよ。
 トレイルの若者五人程と擦れ違った。皆さん洒落てスポーティなスタイルだ。先頭の若者が「あ、足袋だ、日本式の」と言う。欧米式の足袋があるのか、若者よ。
 吾妻山に八人位の七十代と思われるパーティがいた。八十歳近くに見えるリーダーが「ここから事故が多くなるので気を付けて下さい」と話していた。確かに急で滑り易い下りはある。七十代パーティには難関だろうなあ。笑いごとではなくなっちまった。
 同じ吾妻山に十人位の六十代中心のパーティがいた。リーダーが「ここから十五分で温泉です」と言うと、一斉に「すぐ行こう」「出発しよう」と声が上がって、休みは返上となった。直ぐ其処が温泉と聞いては当然の反応ですなあ。
 去年の夏の日、里湯に浸かってから二階にあがり、何時もの通りの缶ハイボールを買って喫煙所で飲んでいた。此の日はやけに風呂が空いていた。そこへ掃除のおばさんが来た。
私「空いてますね、暑いからかなあ」
おばさん「三時過ぎから山帰りの人で混むんですよ。この暑いのに何が面白いんだかね」
 あたしはどう見ても登山者の恰好では無いのでそう言ったのだろう。尤もです、と苦笑するしかなかったですよ。

0 件のコメント: