2017年11月21日火曜日

閑話 その二百四十




 丹沢山直下では情けない事に、今日は丹沢山泊まりにしようか、と思った程に疲れていた。ダメだと言うだけ野暮。本当にだらしない爺さんになっちまっただなあ。
 頂上によろめき着くと、四人の女性パーティが丁度追い付いて来た。
リーダー「やっと着きましたね」
 残念だけど、頷くだけで碌に返事も出来なかった。取り敢えずベンチで行動食を摂る。喰わなきゃ先へ進めない。霰は降り続く。四人のパーティもバーナーに点火して、昼飯を始めた。外には、単独男性が二人いた。
女性「霰がどんどん袋に入っちゃう」
 食べたら少しは元気が出た様だ。よし、とつるべ落としへ向かう。だーっと下り、よいしょよいしょと登り返す。一面の笹である。
 思えば丹沢山と蛭の間を歩いたのは、S、Kと歩いて以来だから、十数年振りになるのだ。何と長い御無沙汰だろう。
 記憶と全く変わったのは、主脈核心部が熊笹のコースに変わった事だ。昔はブナの稜線だった。其の代わり植生保護の柵がずーっと続いている。こんなに変わったのけえ!である。柵の向こうにはブナが生えているので、稜線のブナが殆ど消えたと言う事だろう。
 霰は止んでいた。鬼が岩の下りはほぼ完全に鎖が掛かっている。蛭の最後の登りもブナ林の中と記憶にあるが、全き笹の路である。ブナはたまに有るだけだ。おらあびっくらこいただよお。
 やっと蛭の頂上に立った。十四時十分、七時間十分を費やした訳だ。地図上で六時間十分位だから、一時間は余計に喰っている。
 これでは明日の西丹沢十一時七分のバスには、到底間に合わない。四時出発でなければ無理だ。いや、其れでもギリかも知れない。
 一本バスを遅らせると、十三時五十分位になってしまう。それから新松田に出て里湯に寄るには遅い。明日は大倉へ戻ると決めた。続きます。

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

地図上の時間は元気な人のタイムですか?
だとすれば一時間違いは結構良いタイムでは、、、
北海道でダムのメンテナンスのとき藪漕ぎしました。長靴は滑るし時々顔まで当たる。
先導するのは現地の猟師で嬉しそうに熊の糞を観察する。てことは熊の通る獣道ってこと、、、
猟師は銃を袋に入れたまま、、、当然、弾は入っていない。
でも最初に音をあげたのは現地の若者、オイラは安心した、、、

丹沢なら大山は登った確か階段ばかりで嫌にななりました。

kenzaburou さんのコメント...

昔は若者時間でしたが中高年が増えた今は中高年タイムです。
但し、休憩時間は除きます。

確かに大山は階段が多いですね。

悪戯っ子 さんのコメント...

大山は中学の頃で、暑い日てした。やはり中学の頃は一泊か二拍で尾瀬沼です。ずっと雨です。ポンチョ被ってもスニーカーはびちょびちょ。なにが水芭蕉だつてーの、遥かな尾瀬、野の小路だーーー板の道じゃんかーー
二回のみということは多分、三回目はスルーしたと思う。

悪戯っ子 さんのコメント...

もしかするとGoogleだと姓名がオーブンですなあ、、、まあ、中国に出張中の友人にメールしたときに禁忌ワードを使って彼もオイラも一週間の停止くらいました。
きっと名前は永久保管です。つまりワッチされる度合いが高まるのですねーーーま、エシュロンより弱いけど、、、です。エシュロンに真っ向、反対したのはフランスしか知りません‼️ 日本にもアンテナが幾つもあって、これに反対する政治家は絶無です。共産党位は声を上げても良いのに、、、政治的メリットがないのかなあ🎵

悪戯っ子 さんのコメント...

さっき長いコメントを書いてたら、ふとした着信に対応してたら消えてしもうた。長いスピーチ、カラオケでのながーーいうたも迷惑である。説教も満員電車の長い髪も、、、てなわけで忘れることにしました。

kenzaburou さんのコメント...

尾瀬はあたしも行きたくはないですなあ。