2017年6月22日木曜日

休題 その百九十二




 例の映画・ドラマ見放題で、大変に便利している。有料なら絶対に見ないだろう作品も、気楽に見る事が出来る。
 メジャーな作品が少ないのは理の当然だろう。契約料の安い作品が中心になる訳だ。それでも客を獲得しなければならないから、少しはメジャーな作品も置いて有るのだ。
 従って、ヨーロッパ諸国やアイルランド、場合に依ってはアフガニスタンと言った、普段お目に掛かれない作品が、興味の対象となる。ハリウッド映画ばかり見せられて居た事に、今更乍ら驚く訳だ。
 アメリカ映画でも、決して日本の映画館では上映されなかったであろう作品にも、お目に掛かれる。
 かの有名なダビデ王が未だ羊飼いだった頃に、ユダ王国に侵攻して来たペリシテ人にあわや全滅させられそうになった。ダビデが、敵の戦力の中心であった大男を投石で倒すと言う映画があった。
 内容はそれだけだ。旧約聖書では名場面なのだろう。ダビデが一騎打ちに出る迄に、延々と同じセリフが続く。「絶対に勝てないからやめろ」「お前が死んだら父が悲しむ」「私が勝つのではない、神が守って下さる」
 ダビデの信仰がテーマだと、嫌でも分かる。その為だけに造られた作品だろう。だもんで、外の描写は極めて良い加減である。兵士達も 碌に武装もせずに、ウロウロしているだけだ。王が士気を奮い立たせる為に演説しても、前に整列して居るのは二十人程の兵だ。ユダの王様は小隊長なのけえ?
 まあ良いだろう。主題が信仰なのだから。ハイライトは一瞬で終わる。投石器、と言っても1m位の紐の先に石を付け、振り回して石を飛ばすのだ。其れが見事に大男に当たる。それで終わりだ。ダビデが王になってからの業績は無しなのだ。
 こういった旧約ものも見られるのですぞ。

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