2017年6月19日月曜日

柄でも無い事 その六十三




 町田には二件箱根蕎麦が有る。南口のは広い。店員も四人から五人配置だ。北口のは狭い。ぎっしり詰めても九人が限界だ。満員の時は蕎麦を受け取って席に戻るのにも、充分気を付けなければ、人にぶつかる。
 あたしが主に通うのは、其の無闇と狭い北口店だ。店員は多い時間帯で二人体制。そりゃそうだ、そうしなきゃ客より店員が多くなっちまうだよ。
 見せて上げたいですよ、北口店の狭さを。良くぞこんな半端なスペースを店にしたな、と感心する事疑い無しですよ。
 人が群れて居る時は、一寸と見て帰る人も多い。チッチッチ、分かってないね。店内に人が群れて居て、尚且つ販売機に行列が有っても、見る見る捌いて行っちまうだよ、北口店はさあ。
 特に仕事が速いのは、あたしが勝手に店長と思って居る、若い女性。一人の時間帯で変に混む時も、どんどんこなして行く。無敵の対応力。間違い無く何処に行っても務まる人材だろう。小田急さん、彼女を逃がしちゃダメだよ、正社員に採用すべきだ。もうなってたりしてね。
 外の諸君も大体合格が揃って居る。一人中年から加わった男性がたまにパニクるが、致命傷では無いので、結構だろう。
 依って、混んで見えても思いの外待たされない。うっかりF蕎麦なんかに行くと、空いて居てもやけに待たされる。あれは一体何でなんだろうか? 決して美味くもないのに。
 流石に九人が食べてる時は、一つ空く迄待たされる。だって、席も無いのに蕎麦を持たされても困るだけだ。空いたら直ぐ蕎麦が出る。
 狭いので食器返却口も一つ分しか無い。それでも合間を見て食器を片づける。狭い店ならでは動きは見事と言っても良いだろう。
 あたしも出来ると思うが、六十歳以上の採用は無い。小田急さんよ、考えなおそうよ。

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