2017年4月21日金曜日

どこに来た その五




 春の低山も良い。と言うより、春は低山から来る。主稜線は未だ冬でも、500m以下の山には逸早く春の息吹が訪れる。先ずは麓からだが、低山が其れに続くのだ。
 そんなある日、日溜りハイクをして御覧なさい、ポカポカ暖かく、つくしやタンポポを楽しみ乍ら、コーヒーでも沸かすのだ。主稜線に残った雪を見つつで有る。
 簡単に出来る贅沢とは此の事。費用も掛からず(多少は掛かるけど)、春の訪れを満喫するのだ。登るにも大して苦労は無い。と言う事は、下るにも苦労は無い。じゃあ、コーヒーにウイスキーでも入れるとしよう。こうなりゃあ焼酎でも良いや。
 たまに、山に連れて行ってよ、と山の未経験者に言われる事が有る。正続迷惑者の章の様に無茶な振る舞いに及ぶ事は、本当は滅多に無い。まあ、たまには有るんだけどね。迷惑者の章でゲロった通りでは有る。
 多くの場合は、春の低山から案内する。花は咲き新緑が吹きかけて居る時期だ。寒くなく暑くない。理想的なのだ。まあ、霞は仕方無い。春が駄目なら秋にする。此の章は春なので、春に行こう。
 その時期の低山なら、先ず間違い無く喜んで貰える。コーヒーを沸かして焼酎を入れるのも定番だ。皆さん決まって、コーヒーに焼酎?と怪訝な顔をなさる。でも一口飲めば、こりゃあ行ける、と喜ぶ。
 状況が美味しくさせて居るのだろう。香りがブランデーとは大違いなのだから。とは言っても、山で沸かすコーヒーには、なんたって焼酎ですよ!!
 こう書いて居て、山嫌いばかり作成して居た訳では無い、と確認出来て安心しました。
 春の丹沢は、先ず低山がお奨め、と言う結論でした。最初に春が来るから。勿論本格的に春が来たら、主稜線にも春が来るのです。
 (此の章終わり)

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