2016年12月5日月曜日

白ザレ青ザレってご存知? その三




 確かに此処だけは、両隣の鍋割山稜とも雨山山稜とも、全く感じが異なる。此の区間のみが白ザレの痩せ尾根なのだから。名前を変えるのも道理では、と思わされる。
 ザレでアップダウンがきつければ、滑って危ない事夥しい。依って、鎖を掛ける。短い範囲に三ヶ所位鎖場が有る訳だ。処がザレ岩なので脆いだで、直ぐに鎖を支える金具が抜けるだよ、これがさあ。
 三十年以上前に歩いた時はどの鎖場も崩壊寸前、引っ張って安全を確認しなければ、恐ろしくて体重を掛けられない状況に成り下がって居た。おーーこわー。
 五年ほど前に歩いた時は、完全に造り直されていて、不安は無い状況だった。流石に神奈川県で有る。もし出掛ける人は、心配ご無用です。とは言っても足元がザラザラの鎖場ってえのは、余り嬉しくないのも確かだ。
 ザレた痩せ尾根、これはとても丹沢らしい。沢の詰め上げではしょっちゅうお目に掛かるが、尾根筋で端緒なものは茅ノ木棚山稜一ヶ所しか無いのだ。
 お手軽に冬山を楽しめる。うん、此れが有った。随分前の本文でも、冬山入門は丹沢主脈縦走だと入門書に有った事を紹介した。左様、丹沢は冬山入門の山なのだ。
 前と同じ何故?となるが、奥多摩では駄目なのけえ? うん、駄目なのだ。冬山入門だったら多少の荒々しさも欲しい。丹沢は男らしい(比奥多摩)山なのだ。尤も根拠の無い感想だとはお断りしておこう。何せ「丹沢と共に」なのだから。
 処がどっこい、丹沢が冬山入門となるには条件が有る。雪が降らなければ話にならないのだ。従って十二月は話の外になる年が殆どだろう。一月になれば雪が積もるだろうが、年に依って全然違う。
 平成二十六年の様に1m以上の積雪が有って、スキーで塔から堀山迄滑って下れる年も有れば、所々に凍った雪を見るばかり、と言う年も有る訳だ。

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