2016年12月27日火曜日

閑話 その二百十




 塔に二度目に登れて、帰りに梵天荘で入浴して時計を忘れたと、閑話と柄でも無い事で書いた。その後の経緯です。
 梵天荘に時計を取りに行く迄に、一寸と変化が有った。高取山から鶴巻温泉のコースは、手術後に出掛けた頃は、温泉で立ち眩み、帰ってはぐったりとし、横になれば足がつるなぞ、情けない事此の上なしだった。
 其の頃は塔ノ嶽なぞ夢の又夢、一生登る事は出来ないのでは、と思ったものだ。556mの高取山でやっとなんだから。
 通い続けて一年半、継続は力なり、で有る。ダメージは殆ど無くなった。夏に大汗をかいた時以外はつる事も無い。地図上三時間半を二時間半で歩ける様になった。
 そして塔にも立った。では、前から考えて居たリハのレベルアップを図ろう。実際の銘柄は違うのだが、大五郎を三本担ぐのだ。例の極安焼酎4ℓペットだ。高々12Kgの負荷だが、空身とは違うだろう。
 塔に単独で登った五日後に試しました。たった12Kgが応える事応える事。特に稜線へ出る階段がキツい。少々高い段差は身体を持ち上げられない。
 こりゃひどい事になったとヒーヒー言って頂上に着いたが、寒い程なのに汗グシャ、肩で息をする塩梅。筋力の衰えを嫌と言う程実感出来たのは目出度い話だ。
 下りもとっととは行く筈無い。モタモタと下るしかないのだ。これが20Kgならどうなっちまうんだろう。
 擦れ違う人達も、何であんな大きなザックを担いでるの?と不審に思っただろうが、誰にも追求されなかったのは良かった。
 念仏山の一寸とした登りも応える。今迄の速度を体が覚えて居るので、制動を掛け続ける感じでやっと歩き続けられるのだ。
 此の日は平日だったので、つい里湯へ向かって仕舞い、梵天荘はお預けで有る。(続)

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