2016年11月17日木曜日

休題 その百八十二




 A、Yと塔に登った話は閑話でした。其の時のAの装備について書こう。
 知らぬ間に定番スタイルになって居たのだ。高機能タイツに短パンで有る。山ガールが始めて、男性にも普及して来たあれで有る。
 ワコールのタイツだそうで、値段は覚えてないとの事。まあ、一万五千円ってとこだろうかな。
 小雨になって、薄いゴアのウインドブレーカーを着込んで居た、とも書いたが、流石に新品ゴア、雨は表面を水滴になって滑り落ちて行く。一寸と感動もので有った。
A「雨具は別に持ってるんだ。此れはウインドブレーカーとして着てる」
 あたしなら雨具で全て代用する処だ。その雨具すら出さずに濡れて行く姿の哀れさよ。此れについてはYも濡れて行く派だ。だって、雨具を着込むと蒸れて、結局汗で濡れるで。
 Aは其のウインドブレーカーの下に、薄いフリースを着込んで居る。休憩の時にごそごそやってたが、稜線に出て冷えたので着たのだろう。フリースったって、あたしのユニクロと違ってちゃんとした山メーカーの物だ。
 うーん、ゴアの靴から頭迄、メーカー品で固めて居る。本気で山を始めたいと思って、と言うAの言葉は嘘では無かった。
 歩き乍らYと、山ガールスタイルを整えるのに幾ら掛かるかと見積もったが、何、Aも同じ事で、相当の出費だっただろう。流石に一流企業の社員だ。こちとら真似しようったて出来やしない。
 僻み妬みかって? チャウチャウ、良い道具を揃える事は良い事なのだ。折角投資をしたんだから、活用もしようってもんだ。其れに何たって機能性が高い。
 Yだって負けては居ないのは既述の通り。Sの言う「山は金かけた方が楽」ってえのは正しい。あたしゃ掛けられないだで工夫してるだよ。だからぁ、僻みじゃないんだてぇ。

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