2016年8月3日水曜日

閑話 その百九十八




 Yと高取山へ行って来た。彼は三度目だそ うだが、そうだったっけ、と思うのは惚けの所為だらう。
 曇天だがたまに薄日が差す。風は涼しい。梅雨の終わり掛けにしては絶好の日で有た。例に依ってYは箱根蕎麦を食べて落ち合った。
 大盛り天ざるにかき揚げを乗せたと言う。若者の様な注文の仕方だ。流石に丈夫大食良く眠る、が売りのYでは有る。
 薄日の効果で蛭がくっ付かなかったのは嬉しい。おまけに涼しい風が吹くのだから、言う事無しだ。それなのに頂上は無人で有る。土曜の癖に勿体無い話だ。
 下り始めるとボツボツ人と擦れ違う。あたしは温泉に向かうのが極めて自然なんだが、明らかに逆コースが多い。弘法山稜線でもそうで、鶴巻温泉から権現山へ向かう人が圧倒的に多い。ま、案内書では其のコースになって居るからだろうけどね。
 あたしとしては(勿論Yも)温泉絡みのコースで、温泉に入らないなぞ考えられない。皆さん何を考えてんだ? と思う様になったのも最近の事。前はせっせと歩いてとっとと帰って居た。年を取って初めて多様な山歩きを楽しめる様になるって事ですなあ。
 一人の時よりずーっとゆっくり行くもんで、常なら滴る汗なのが、かかない。一時間分に掛けて居るのだから当然だろう。
 Yは洒落たリュックに変わった。今風の機能たっぷりの奴だ。これでカラフルなら山ガールの装備で有る。夏用羽毛シェラフも二つ買ったと言う。何故二つかと言うと、ダルに使えば冬でも使用可能だからだ。その癖小さくなるのだ。
 お目当ての里湯に浸かり、二階で小宴会となったのは例の如し。思えば五月の一ノ沢以来だ。会社に居た頃は二月に一度は山へ連れ出して居た。
 環境が変わると日にちも合い辛くなる。せっせと連れ出す事にしよう。迷惑かな?

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