2016年6月23日木曜日

山と酒と飲んべ その六




 で、小屋やテントに戻ってからは、ウイスキーをチビチビやるのみ。其れで充分なのだ。とても美味しい事は、今更言う迄もなかろう。
 天気が悪ければ? 小屋の中かテントの中で、チビチビやって居るのだ。テントだと雨音がバックグランドミュージック、其れは其れなりの雰囲気が有って、良いもんさ。
 では、雪上で幕営地でなくて悪天候なら? 
 其れは割と辛い。頼れる者は誰も居ないのだから。当然明日の心配も有る。晴れるだろうか? ルートを間違えないだろうか? ラッセルがひどく無いだろうか? 悪天候が続いたらどうしよう? 大体からして、無事に家に帰れるのだろうか???
 我乍ら可哀そうな局面では有る。でも、誰に強制された訳でも無い。自ら好んで、家族の反対(特に母)を押し切って来たのだから、何の文句も言えないのだ。嫌なら、来なければ良いんじゃないの?
 で、友は酒と言う事になる。あ、此の場合も同じく量はいらない。其の前に、量を飲む気にはなれない。少しで足りる。
 第一そんな時に、くよくよ考えて居て何になりますか。酒を飲んで寝ちまうのが一番(眠れればだけど)なのだ。春ならば水割りに雪をぶち込む。とても冷たくて美味い!冬ならば、熱湯でウイスキーを割る。尤も直ぐに冷めて、氷の粒がカップの中に(!)出来るんだけどね。
 何か寂しい話になった。表現の間違いで有る。そんな場合でも、酒が有っての山なのだ。どんな場合でもだ。酒が無ければ山では無い、と聞こえるだろうけど、そうでは無い。酒が無くて、何の山だと言ってるの。え、同じだって? 良かろう、私に関しては認めよう。
 山と酒万歳!! って事でした。酒を飲まない人、御免なさい(ペコリ)。
 (この章終わり)

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