2016年5月25日水曜日

酒と山と飲んべ その二





 従って日帰りでは、下りて来てからが酒となる。麓か或いは近くの駅か、さもなくば東京に帰ってからか、いずれにせよ下山宴会に昔はなった。
 零細山岳会は、新宿で飲むのが常だった。今は無い、東口のキリンビアホールで有る。大ジョッキで、乾杯! なのだ。
 大ジョッキったって、今の大ジョッキでは無いの。少なくとも二回りは大きい!! べら棒にでかいので、取っ手では支え切れない重さだ。で、取っ手にて掌を通してジョッキを掴み、グーッとやったのだ。
 思い出しても豪快で有る。其の為(ビールの為です!)に、下りに掛かると水を飲むな、と互いに戒め合った。乾いた喉に冷たいビールを、と言う訳なのだ。
 若さで有る。今なら脱水症状で病院行きなのは、ほぼ間違い無い。良い子の皆さんは、絶対そんな真似はしないでね。
 でもですよ、そうは飲まなかった。思えばべろべろになるなんざ、中年になってからだ。グーッと飲んで、わっはっはと笑って、さっと帰る。さっぱりしたもんだった。
 尤も、当時は目一杯歩いたので(飲む)スタートが遅い。だもんで、直ぐに夜遅くになったと言う理由も有る。
 こじつけかな?何せ今は、飲む為になるべく早く下りて来るんだから。そして、べろんべろんになるのだ、はっはっはっは、あ、失礼ブッ転がしました.だ。つい、追憶の世界に嵌っちっまっただよ。
 最近は前に書いた様に、松田で(否応なく)旅情を味わい乍ら、遅く迄冷や冷やしつつ(東京に帰れるのかなあ?と)飲むとか、大山の下山口で豆腐を食し乍ら飲み続け、最終バスだと店に促され、ヨロヨロバス停に向かう様な事は無くなった。
 詰まり歳相応に、飲めなくなったって事なの。此れは良い事なのだ。爺さん(現に孫が居るし)が、中年と同じにべろべろになったら、ろくな結果は待ってないのが決まり事。

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