2016年4月29日金曜日

休題 その百六十九




 朋友達との旅行話の続き。
 三島ったって箱根に近いとこだが、日本一の人道吊り橋が出来たと何かで見た。400mの長さで、日本一高い富士山と日本一深い湾の駿河湾が見え、三大日本一だそうな。
 伊豆長岡から其処へ行った。一人千円払うのだが、造るのに十億円くらい掛かってるだろうから(山勘です)仕方ない。
 Emは高所恐怖症だった。あたしも高所恐怖症だが彼女は其の上を行く。吊り橋と言っても殆ど揺れず、がっちりとした造りで普通の橋と大差ない。ただ中央部が網状になっていて下が覗ける。覗くとぞっとするが、危険は全く無い。
 謳い文句通り、富士山と駿河湾、そして足元から周り迄一面の新緑なのだ。ぞろぞろ行き交う人々は景色を堪能している。
 唯一人Emのみは真っ直ぐ前を見た侭ひたすら歩く。景色なんぞには目もくれない。気の毒ですなあ、何しに来たのか全く分からない。苦行じゃないですかさあ。
 渡り切ったら戻るのだが、此れ又ひたすら前方のみを見つめて歩く。終点が近づくにつれて歩度が上がる。偉い速さで渡り切った。
Em「早く渡り終えたくて急いだの」
 うーん、可哀そうな事をしたもんだ。最初からソフトクリームでも食べながら待っていたら良かったのに。それなら安心して景色も堪能できただろう。
 結局箱根越えで小田原へ出て、田毎で蕎麦と言う恒例の昼飯。田毎の蕎麦は多分小田原で一番だろう。二軒有った筈で、我々愛用の店はお堀の前の店だ。
 蕎麦が美味いのが売りなのにNbは必ずうどんで有る。何処でもだ。田舎者なのではねえのけえ?
 駅のそばで干物を買って解散で有る。Anは欠けていたが朋友揃っての最後の旅行はかくして終わった。

 春は別れの季節なのです。

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