2015年11月22日日曜日

達人は行く その二




 此処数年で二度会った男性がお次で有る。場所は丹沢で、歳は七十位だろう。程良く油がのった形の良い枝を杖にしており、珍しくも上部に大きめの瓢箪が括り付けられて居る。
 水が入って居る筈は有るまいて。酒に決まって居る。休憩時に栓を抜き、チビッとやるのだろう、羨ましい(涎)。
 私も一時期、沖縄のダチビンが欲しくて仕方無かった。ダチビンを腰に着けて(ダチビンは腰に着け易い形)山歩きをするのだ。そしてたまに泡盛をチビチビやるのだ、フッフッフ。但しダチビンは陶器なので、割れる恐れが有るし重い。
 其の点瓢箪は良い。若き日の信長だって、瓢箪を常に身に着けて居た。尤も入って居るのは水だったのだが(と思う。酒かな?)。
 枝の杖に瓢箪おじさん、一種の達人と評して宜しかろう。いや、仙人の様な人だ、と言うのが正しのかな?
 (達人は行く その三へ続く)

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