2015年10月8日木曜日

暑さの夏は避けるが常道 その四





 3000m峰の縦走は、確かに夏山万歳!ビバ、ナツヤマァァ!!の世界だ。見晴るかす山々、日差しはきついが日陰はひんやり、風でも吹けば天然クーラー、汗をかくのも忘れる程の快適さだ。バテて居なければだけど。
 ガスって居ると涼しいを通り越して、寒くすら有る。歩いて居れば体は温まるが、雄大な景色が見えないのが寂しい。目を楽しませてくれるのは高山植物位なものだ。
 S(既述だろうがカメラマンだ)は、若い頃はアルミケースにカメラと交換レンズ一式を入れ、担いで山に登って居た。今から思えば、偉い事なのだ。其のケース一式は、少なくとも6、7Kgは有った。仕事以外でカメラを扱いたくも無い、なぞと言い出したのは、仕事も順調になった中年からだ。
 Sはガスの中では、花ばかり撮って居た。ま、他に撮るものは無いもんねえ。重いアルミケースが泣いて居た事だろう。山は本当にお天気商売で有る。
 処で汗と言えばYだが(もっと良い売りは無いのかねえ)、実はSもどっこいの汗かきなのだ。どわーっと汗をかくので、水(場合に依ってはビール)をグビグビ飲む。半端では無く飲む。歳を取ってからは尚更顕著になった。従ってSは(最近は)、夏には山に行こうとは絶対言わない。
 全く正解で有る。担ぐ水だって半端じゃ無いだろう。其れに「続ひどい目大会」に有る様に、余り汗をかくと、とてもつり易くなる。もっとも、Kの様に錠剤の塩でも持って居れば話は別なのだ。
 錠剤の塩を初めてKに見せられた時は、相変わらずKは変な物好きなやっちゃなあ、と思ったもんだが、今では、私もごま塩がリュックに入って居る。ご同類になった訳で、とても嬉しい(涙)。
 ごま塩は錠剤塩より美味しいし、ご飯にも掛けられるのだ。山では多用途に使える物こそ、優れものだ。フッフン!(同類のくせに)
 (暑さの夏は避けるが常道 その五へ続く)

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