2013年11月26日火曜日

閑話 その百十二





 前に、入山には車を使う時代になったと書いた。バスが廃止になったり、手前で終わったり、凄く本数が少なくなったりするから、仕方無い事だ。
 此れは冬山の方が端緒で有る。夏有るバスも無かったり、遥か手前で終わったりする。すると、数時間の林道歩きを強いられる。でかいザックを背負ってだ。
 TAXIって手も有るのだが、南ア南部だと断られる事が有る。静岡のTAXIは雪に弱いの。それもとことん。確りしろ、静交!
 あたしだって南ア南部だったら車で行きたい。中部でも、いや、北部でもだ。何処にせよ、今や車でなければ入れなくなっちまっただよ()
 二度だけ、冬山に車で入った。最初は「三国山」の章で触れた、N、Kと行った甲斐駒の時だ。当時は中央道は無い。大晦日にあたしの運転で、伊那高遠の奥へと夜通し走って行ったのだ。
 奥へ奥へと行くと林道は凍って、嬉しい事に片側は崖で有る。チェーンも着けずに行く(それがそもそも馬鹿だ)。NもKもぐっすり眠って居る。そんなもんです、世の中は。
 つるっと車が滑り、谷側へスリップして行く。思わず「あー!」と叫んだ。だって、落ちたら三人共此の世とさようなら。
 幸い、ぎりぎりで踏み止まって落ちずに済んだ。良かった、本当に良かった。あたしの叫び声で、能天気な二人は目覚め、「大塚どうした」なぞとのたもうた。
 其れ以来、車で冬山には行きたくない。
 二度目は、何かに書いたカメラを忘れた一月の金峰の時だ。冬山に車で行きたくないと言うのに車だったのは、バスが無いから仕方無くなの(泣く)。
 此の時は、最後に駐車場に入る下りが氷の道で、文字通り滑り込んだ以外は、大過無く済んだのは、目出度い。
 てな訳で、便利だとは知っては居るけれど、極力車は使いたく無い。ま、スノータイヤを履けば済むんだけどね。でも、帰りに飲めないし……。
 貧乏人、且つ無精者の繰り言で、失礼。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

そんなこともあったのですねー!山で運の強い人はいつも強いですね。
でも日本は酒飲み運転に厳しすぎますよ。ラリアで、350MLの缶ビール2本まで、グラスワインは3杯までなら、飲酒運転になりません。飲んだ帰りに 検査で車を止められても、つかまったことがありません。社会が、社交にある程度のアルコールは必要だと認めているからでしょう。日本の警察も、もっと寛容にならなくちゃー!

kenzaburou さんのコメント...

色々事件が有ったので、致し方ない部分も有るのです。
日本人は欧米人に比べ、アルコール分解能力が劣るのも、一因かと思われます。