2021年4月13日火曜日

閑話番外 その百十八

 


 Yと先月高取山に行った時の事。下っていると三人の若者と擦れ違った。そのうちの一人が地下足袋を履いていた。地下足袋と言ってもあたしの様なモロ地下足袋ではなく、底が厚くて親指付きの靴と言った方が良い。

 あたしは「あ、足袋」と言うと、彼も「あ、地下足袋、足袋仲間ですね」と笑う。世の中変わった、とうとう地下足袋型登山靴が登場したかとYと二人で感心した。

 潜って見ると地下足袋型登山靴ではなかった。山仕事用のスパイク付き地下足袋であった。底が分厚くかつ滑りにくい。何とスパイクが金属の物迄あった。

 これは一寸と興味をそそられた。あれだったら石を踏んでも絶対痛くない。金属のスパイクは邪魔だろう。特に沢登には。従って普通のゴムスパイクで良い。次はあれにすっかなあ。作業用だからそう高価ではないし。4千円台で買えるのだ。

 そうは思ったものの、矢張り地下足袋の方が良いなあとも思う。あれじゃ靴だしなあ、って事です。

 地下足袋で登山を薦めている記事が幾つもあった。素足感覚が堪らないと仰る。その通りなのだ。たまに石で痛いけど、それを上回る爽快さがある。

 そのうちに地下足袋型登山靴ができるかも知れない。そうなったら機能はばっちり、但し金額は跳ね上がるだろう。1万円台では済まないだろうね。

 ワークショップの品物でも山で通用する、と思う。あたしのズボンがそうの様にだ。でも、山に特化してないだけ不自由が生じる。特に重さだ。軽くする必要がないもんね。

 山道具は万均だとあたしは嘆くが、貧乏人の嘆きであって普通の人の嘆きではない。低山でも中級山岳でも高山でも行って御覧なさい。皆さん見事に綺麗な山スタイルと山道具。使い易くて軽いからなんですよねえ。

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