2020年11月19日木曜日

休題 その三百三十六

 

 量子コンピューターと言う言葉を良く見掛ける。量子をビットとして扱うのだが、並列計算の威力がすざまじくて、解読不能な暗号の作成および解読もやってしまうらしい。一つの量子の状態を読み出せば、外の量子の状態も一気に決定される量子力学の原理を応用させたものなんだろう。

 講談社の科学シリーズにブルーバックスがある。新書版で「科学をあなたのポケットに」が謳い文句である。昔から随分お世話になって来た。そのブルーバックスで「量子コピューター」を見つけて買った。

 著者は竹内繁樹氏、分かった気分にさせる書物でなく或る程度分かって貰う、のが趣旨だと書いてある通りに、結構真面目に書かれている。その内容に全くついて行けなかったのだ。年々バカになってるのは自覚しているが、全くのバカになっていたんです。分かった気分にさせる本の方が良かった(涙)。

 論理回路のノットゲートや排他的論理和ゲート迄はオタオタとついて行った。量子のスピンや傾きになるともう駄目。あたしの量子力学の理解は二十世紀の侭なのけえ。

 重ね合わせの概念は分かるが、解をどう重ね合わせるかが理解出来ない。その一つが判明した時、どう外の量子が振舞って全体の解を取り出すかが理解出来ない。

 有体に言えば、量子コンピューターが理解出来ない、となる。駄目だこりゃあ。頭が固まって、全く違う概念が分からないのだ。歳は取りたくないもんだ。

 少し安心したのは、理論的には可能だが実現には未だ相当時間が掛かると言う事。「私のPCは量子よ」「俺もそうさ」なんて時代は生きている間には来なそうだ、ほっ。

 超弦理論に打ちのめされたが、量子コンピューターにも打ちのめされた。これから出る新しい理論には、皆打ちのめされてしまうのでしょうなあ。バカ爺さんですよ。

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