2019年7月6日土曜日

閑話 その二百九十



 毎日雨ばかり。梅雨だから仕方ないんだけどね。昨日の五日、曇りで夕方から雨だと予報が出た。その翌日からは又雨だ。よし、この日に馬鹿尾根ピストン、塔に行こう。
 朝見ると雨は上がったばかり。塔はガスか雨降りだろうとカメラを持たずに発った。これが大間違いなのは後で思い知るのだ。
 従って写真は関係ない時の塔の写真です。
 梅雨の合間の曇り日、一番バスも空いている。登山者はあたしを含めて九人。天気が良い日は立ち客もいるってえのにね。で、大倉で降りたら小雨が降っていた。これだもんね、バスが空くのも無理からぬ。
 歩き始めは七時ジャスト。前に単独行者が二人、段々距離を離される。もう追い付く事はあるまい。後方から追い上げて来る気配はない。今日は相当上迄あたしは一人で登ると言う事だ。追い付いて来るのは次のバスの速い奴だろうから。
 前回の高取山で懲りたので、意識してゆっくり登る。自信を失うもので、塔に登れるかあ、と不安すら感じる。とか言っちゃって、そんな事を数え切れず繰り返して来たんで、懲りたなんて言える義理ではないのだ。
 見晴らし茶屋あたりで雨は上がった。ずーっと降られるかなと覚悟していたので、嬉しい。堀山を越え、小草平で休憩するが誰もいないし誰にも会わない。予想通りである。
 急がないのでスムーズに進む。矢張り急ぐのは愚策です。吉沢平にもすんなり着き、多少ガラガラした登りを終えると、大階段の取り付きだ。その直前に先行した二人のうちの一人、白いシャツのおじさんが息をついている。此処まで来てバテたのだろう。
私「雨が上がって良かったですね」
おじさん「良かった、良かった」
私「良かったあ」
 おじさん同士の話は分かり易くて良い。単純とも言える。おじさんと言ってもあたしより五つは若いだろう。(続)

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