2018年11月25日日曜日

閑話 その二百六十九




 写真は別の晴れた日のものです。
 雨の低山歩きも良いもので、滅多に横殴りの風はないから傘をさせるのだ。高取山で体を揺さぶられる様な風に当たったのは、今迄にたった一度だけだ。その日は雨が降っていなかったのでラッキーでした。
 ポツポツ出会う人と「降りましたねえ」と言葉を交わして行く。でも皆さんもそれ程嫌そうでもなく楽しげなのは、好きで来ているからだろう。嫌いなら最初から来やしない。
 弘法山稜線に入ってからは人が多くなった。雨なのにねえ。吾妻山あたりで雨は上がり、里湯には行かなかったが、推定到着時間で言うと二時間五十五分を費やしていた。何時もより十五分余分に掛かった訳だ。
 里湯に行かずに梵天荘へ向かう。向こうから若い男性が何人も来る。ガラガラを引っ張っているから何処かに泊まったのだろう。こっちには梵天荘しかない。彼等は梵天荘の客なのかな。
 今年一月に来て以来の梵天荘。玄関で声を掛けると「は~い」と返事。脳梗塞の爺さんは元気らしい、上々である。女将が降りて来る。「風呂に入れますか」と聞くと「たった今七人のお客さんが帰ったので入れます」との返事、矢張りあの若者たちが客だったのだ。
 夕方から山帰りの人の宴会が有る、と言う日はあった。きっと昔なじみの年寄りだろう。それは分かるが若者が何故? まあ、フアンはいるって事でしょう。そう言えば、昨夜は二組のお客さんが泊まって、と言う日もあった。そうでなきゃ潰れちまう。
 ゆっくりと一人だけで、のうのうと湯に浸かる。これこそが梵天荘の醍醐味だ。外の客と出っくわしたら、相手が二人迄は良いが、それ以上なら断られてしまうだろう。湯船は四人だと少々キツめなのだから。
 帰りにファミマでハイボールを買って立ち飲み、鶴巻駅へ向かうと売店も閉店になっていた。増々寂しい駅になっちまったですなあ。

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