2017年1月4日水曜日

閑話 その二百十二




 そして十一月も末近く、高取山へ12ℓ背負って二度目の挑戦をした。薄曇りの日であった。
 今回は中型ザックに大五郎を三本詰めたので、そうは仰々しくはない。しかし、たった12Kgの重い事、我乍ら呆れ返る。どれだけ体力が衰えて居る事だろうか。
 階段では初回と同じく、体を持ち上げられない。ヨタッて一段を突破する。ダメだ、こんなんじゃ、とは思うが仕方無い。
 頂上ではハーハー言って居る。外に誰も居ないのが救いだ。他人が見たら、何だあの親父は、具合でも悪いんじゃないか、と思われる事必定だろう。
 下りは一寸と急いで見た。止せば良いのにさあ。急いだってスピードがそんなに上がる訳でもないし、急いで帰ったって別に何て事も無いのにだ。それに負荷を掛ける登り方は始めたばかりなんだから。
 下りに掛かると数パーティと擦れ違うのは常の通り。下りがきついうちは急げない。慎重に下らなければ転倒する。負荷が有るのでバランスも崩し易いのだ。傾斜が緩んだら大股で歩度を上げる。弘法山稜線に入ってからは特にだ。
 吾妻山には数人のパーティと中年カップルが居た。
リーダー「後は下って温泉です」
 お、珍しい、鶴巻温泉へ向かうのだ。多くは温泉から登って行く。逆に取るのは30%もないだろう。とは言っても大きなパーティは温泉に向かう。中年カップルも温泉へ歩き出した。あたしも後を追う。
 中年カップルを追い抜いた迄は良いのだが、見事に滑って転んで仕舞った。尻をつくのは間逃れたが、手と袖が泥だらけ、だから変に急いではいけないってえの。恥ずかしあ。
 此の日は里湯はやっていたけど足を伸ばして梵天荘へ行った。柄でも無い事に続きす。

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