2017年1月25日水曜日

閑話 その二百十七




 高取山に飽きもせず通って普通に歩ける様になり、塔にも立てたので負荷を掛ける事にした、とは既述である。たった12Kgが思いの外厳しいとも書いた。
 年末の二十九日、救急車から丸二年の記念日には四回目の12Kgだった。十一月十日が初めてなのだから、割と頑張った訳だ。
其の日は妻も行くと言う。妻は弘法山から入り、善波の分岐点付近で合流というパターンである。
 あたしは前日からくしゃみの連続、鼻水は垂れ放題の有様で、思い切り汗をかいて温泉に入れば治るさ、と出掛けたのだ。何せ仕事をしていても帳面に鼻水が垂れるんだから。
 天気は上々、妻はゆっくり出掛ければ良いので先に家を出る。リュックを背負うにも一苦労するのが可笑しい。昔は30Kgをひょいと背負ったのにね。全身が衰え果てているってこってす。
 高取山に着けば気息奄々、これはまあ、常の事。ただ、待ち合わせが有るので気が急いて、多少急いでは来た。為に大分ダメージが有って、フラフラと下り出す塩梅だ。
 たった12Kgなのにさあ。何度も嘆いて何だけど、本当に情けんなかあ。下手すっと腰も痛めるし、ダメだねこりゃあ。
 念仏山で携帯へ掛けると、弘法山に着いたと言う。丁度良い塩梅だ、とフラフラと下り出す。未だフラフラしてるのかって? そうなの。ずーっとフラフラしてるだよ。
 何パーティかと擦れ違って善波へ向かう。合流点に着くと1m前を妻が行歩いており、振り返ってあたしに気付いた。再び奇跡的邂逅である。打ち合わせてもこうは行くまて。
 前に合流点で出会った時は同時だった。今回は一秒差以内だ。宇宙ステーションへのドッキング並みの正確さと言える。まあ、全くの偶然なんだけどね。
 妻は元気であたしはフラフラ、続きます。

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