2015年12月24日木曜日

閑話 その百七十五




 S、Kと三人で弘法山から鶴巻温泉へのお馴染みコースをやった。師走の快晴の日だった。岳ノ台から菩提へ下ろうと思っていたのだが、バスの時刻が合わなかったのだ。
 S、Kと行くのは二度目だ。Sは心臓手術で負担を掛けられない。Kは春山滑落の後遺症が年々ひどくなって砕いた方の足首が外に傾斜してしまった。あたしは病み上がり。
 てなボロボロパーティなので、リハビリの弘法山コース当たりが丁度良いのだ。温泉も有るし。
 雲一つ無い青空だった。ゆっくりゆっくり登る。途中で二度程休みも入れる。Sは登りが辛いのだ。
 見晴らし台の有る権現山に着けばあとは緩いアップダウンだから、何とでもなる。真っ白な富士山を楽しんで出発した。
 好天なのだが割と行き交う人が少ないのは、十二月の所為だろうか。そうなんで、十二月になると登山者・ハイカーは減る傾向が有る。年末になるとガラ空きとなる。
 突然元旦に初日の出を狙って大勢が押しかける。山小屋は暮れも正月も有ったもんじゃない。ま、掻き入れ時なので仕方ない。
 ゆっくり里山の稜線を行く。下りでKは歩きにくそうだ。時々滑って転ぶ。足をフラットに置けないので滑るのだ。道に積もって居る枯葉も滑るのだ。
 それでも昼前には弘法の里湯に着いた。ゆったりと湯に浸かっていると二人はさっさと上がって行く。おいおい、温泉だと騒いでいたのに何で速いんだよ。
 二時間券で入ったのだが、一人千円以上の飲食をすれば一時間延長になる。そう説明したが無用な事だった。徳利はゴロゴロ、つまみはずらーっと。一人三千円は軽く行って仕舞った。
 歩くのに不自由が有っても酒を飲むのに不自由は無いって事で、何よりでした。

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