2021年5月19日水曜日

閑話 その三百五十五


  今年のGWは天候不良であった。四日は晴れたが、あとは余り良いとは言えない状況だった。結果として、百九十一人の遭難が発生、二十六人の死者と三人の行方不明者、五十四人の負傷者が出た。

 上の数字は昨日の警視庁発表だ。これは大量遭難ではないか。一寸と調べたが詳しくは分からない。ま、あたしの好い加減な調べ方の所為なんだけど。

 流石に長野県警は遭難者数を発表しているが詳細はない。十四件の事故で六人死亡だ。槍ヶ岳で三人死亡、八ヶ岳の赤岳で一人、中央アルプスの宝剣岳で一人、松川村の里山で一人、それぞれ亡くなっている。

 記事を突き合わせると赤岳は低体温症、昔で言う処の疲労凍死だ。吹雪の中を何故にがむしゃらに進んだのだろう。逃げようは幾らでもあっただろうに。

 宝剣岳も吹雪の中を行って、滑落した。あんな鎖場続きの所を何故。行ったって風に吹かれて寒いだけなのに。七十歳の男性だったが、無理する歳ではないのにと暗然とする。

 新潟県で四人、それぞれ山菜採りで死亡した。奥迄入ってしまったのだろうか。長野県の松川村もこのケースと思われる。

 谷川岳で一人滑落して死亡、同行の一人が行方不明だ。どこで滑落してもいけないが、穂高や谷川岳は特にそうだ。谷川岳のずーっと先の片品村で、カントリースキーの八十二歳が死亡した。至仏山を目指していたらしい。八十二歳で単独行はまずい。同行者がいれば助かったかも知れないのに。

 あとは何とも分からない。残り十四人の死者も何処でどうなったか不明だ。百九十一人の遭難者のうち六十歳以上は八十七人、45.5%との数字は常より少ない。春山に入るのは若者が多いと言う事だろう。装備は格段に向上してる。無理が大敵なのだ。

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