2025年2月19日水曜日

閑話 その四百八十


  ネットで拾った遭難話だが、双方の気持ちが分かって何ともなあ、と思わされたので書いてみましょう。登った事がない御在所が舞台。ロープウエイがあって登り易いが、山自体は中々の難物だとは聞いている。

 八年前に三十代の女性がロープウエイで御在所に登り、地図も持たずに中級ルートを下った。多分、登山経験はない人なのだろう。案の定道を間違え、変だなと思いつつ無理に下って、絶壁になった。上にはロープウエイが行き来している。そこで救助要請をを行い、警察の救助隊に救われた。

 良かったじゃない? それが、救助の警官が上から目線で説教し、警察で調書を取られた。宿には十九時迄に入らないと食事がない。そう言っても聞いて貰えない。散々文句を言われて始末書を書かされ、タクシーで宿へ行った。帰ってからXに不満を投稿して炎上した。「助けられたのに文句を言うな」との投稿が山の様に書き込まれた、って話。

 彼女は好きで遭難したんじゃない、警察は人を助けるのが仕事だろう、と思っている。その通りではある。登山者でなければそう思うのもある程度無理からぬ。

 携帯がなく、一晩ビバークして、ロープウエイの乗客に発見され命からがらで救助されていたら、彼女の気持ちは全く違っていただろう。唯々涙、感謝のみだったのではないか。

 簡単に救助要請できるので、遭難自体をも簡単に思えるのでは。救助に当たる人々の大変さ、場合に依っては命懸けの任務である事が分からない。

 昔は携帯はない。うっかり遭難すると容易く死に至る。だから「山は怖い」「山では慎重に」「装備準備は万全に」と気を付けた。誰も死にたくないからだ。

 毎年遭難が増えているが、あたしは携帯もその原因の一つだと思っている。救助隊員にしたら、堪ったもんじゃないでしょうね。

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