2026年5月3日日曜日

休題 その六百三十二


 

 井上尚弥と中谷潤人の試合がとうとう行われた。あたしゃあ夜は早く寝るだで、今朝結果を知った。尚弥の判定勝ちだった。

 ダイジェストで見ただけだから実感はないが、元チャンピオン達は口を揃えて「緊迫感に溢れた試合だった。一瞬も気を抜けない真剣勝負、刀で斬り合う様な試合だ」と言う意味の発言をしている。「最高水準同士の最高の試合」と大絶賛である。

 中谷は8Cm背が高い。その上懐深く構えているので、尚弥も踏み込みに苦労した様子だ。そこを何とか踏み込んで打ち、カウンターをかわす。中谷の左フックへの警戒は解かない。一発でKOする威力があるので。

 何ラウド目だったか、二人が目を合わせて笑い合った、試合中にだ。上の写真がそれ。これについてはあの伝説の王者マイク・タイソンの言葉が一番的を得ていると思う。彼は来日し、リングサイトで観戦していた。

 「あそこで何故二人が笑ったか分かるか?楽しいから笑ったんじゃない。いや、或る意味では究極の歓喜だ。彼らは『俺と同じ次元、同じ深さで会話できる存在が、今目の前にいる』という喜びに震えたんだ(中略)俺の様に闘うファイターには、決して辿り着けなかった神聖な境地かも知れない」。

 いやあ、もう言葉もないですな。二人は昔の”剣聖”の如き存在って事でしょう。一般のチャンピオンを越えた境地に立っている、これ以上の誉め言葉はないだろう。

 引退を表明したが、PFP1位(階級を除いたボクサーとしての強さを表す)の常連クロフォードもリングサイド観戦だ。彼の言葉。

 「井上の派手なKO、中谷の左フックの炸裂、そういうものを期待していたかも知れない。だが、実際のリング上でおきていたのは、俺たちの様なボクサーにしか分からない、最高峰のハイレベルなチェスマッチだった」。

 肉体を駆使する頭脳戦、井上中谷の更なる進歩が楽しみです。

2026年4月30日木曜日

閑話 その五百三十五


 

 次女夫婦と一寸と話す機会があった。ジャンクションから巻機山の話をゆっくりと聞きたかったが、せわしくも時間がない状況だったので、ちらっと聞いただけ。又の機会にゆっくりと聞こう。上の写真は相変わらず妻のスマホがいかれているので、無断借用の物です、スマソ。

 次女からは、最高に綺麗な縦走だったと妻のラインにあったが、旦那は「本当にキツかったですよ」とのお言葉。そりゃそうだ、あたしもほぼ同じ四十代初めに行ったが、きっとキツかったに決まってるって。辛い事は忘れるのが人の性(さが)、と言うより己を守る本能なのだろう。辛い事ばかり覚えていると、人生嫌になるでしょうが。

 前夜駅泊で初日は十一時間、翌日は九時間の行動。それでJRで土合駅に帰ってから車を運転して夜遅く帰京する、そして翌日は仕事だ、やったね!

 幕営した檜倉山に登る鞍部での幕営を考えたそうだ。もう、くたくだったのだ。翌日の行程を見直したらこりゃダメだと分かって、山頂へ登ったと言う。そうなんですよ、今日楽をすれば翌日が辛くなるだけ。だったら頑張るの一手でしょうが。嫌だけど……。

 旦那曰く「山中二泊できれば良いんですけど」。ピンポーン、大正解! そうすりゃあ夢の様な縦走になるですよ。あたしなんざ五十代からはその方法に気付いて、如何に楽に山を楽しむかって言う究極の贅沢をしまくって来たんだぞ、エッヘン。

 えーっと、自慢する事がないので思わず下らない自慢をしちまったですよ(テヘペロ)。必死に歩く(或いは歩ける)のは四十代迄。人によるのは承知だが、平均値だと思って下さいましな。その先は衰えるのが普通なので、楽して楽しむ事を考えなきゃ、下手すると事故を起こす。未だ若い次女夫婦は暫くはキツい登山をするのだろう。いやあ、それができるのは羨ましい限りですよ。

2026年4月27日月曜日

閑話 その五百三十四

 


 今年に入っても、富士山の事故が続発している。七人の遭難者が出たが、日本人は亡くなった男性一人のみ、あとは外国人である。肘の宮市長は「遭難しても救助費用負担がないなんて甘過ぎる」とお怒りである。尤もであろう、登山道閉鎖中なんだから入るなら自己責任にてお願いしたい。

 とは言っても市は救助しないなぞと言ったら当然”人でなし”との非難を受けるだろう

し、それ以前に見捨てる事はできないので、命懸けで救助隊は救出に向かうと市長は言う。助ける人達は命懸けなのだ。当たり前だが多大な費用も掛かる。有料化を検討すべきと市長は言うが、当然だろう。

 有料化している所もある。新潟の八海山スキー場だ。上の写真がそれ。今年一月の三週間だけで二十九人の遭難者を出している。その九割(!)が外国人である。スキー場で遭難?とお思いだろうが、コース外滑走で事故るのだ。やっと助け出すと「誰かが滑った跡があったので行けると思った」「コース外だとは知らなかった」と必ず言うそうだ。

 魚沼署はこの言い分に懐疑的である。ここから入ってはいけないと言うネットや規制線が張られていて、遭難者はその切れ目から侵入している。警察官は「彼らがわざと入りましたと認めて頭を下げる事は絶対にありません」と断言する。彼らは意図的にコース外滑走をしていると見ているのだ。

 スキー場と言えどもコース外の救助は命懸けである。北海道のニセコスキー場でも同じ

三週間で二十九人の遭難があり、そのうち九割(又か!)が外国人であった。

 八海山スキー場では救助費の基本料金が二十万円、それに隊員一人一時間あたり二万円の費用が請求される。命の代金である、その位なら安いものだ。富士山でも他のスキー場でも、そのやり方で行くべきではないだろうか。

 人様に命を掛けさせて無料はないでしょう。有料にすべきです。