2026年6月3日水曜日

休題 その六百三十五


 

 ロシアのウクライナ侵略は五年目となった。”特別軍事作戦”と銘打っている都合上、戦争ではないので大っぴらな徴兵はできない。囚人の刑期短縮を条件に募ったり、地方の少数民族を徴兵したり、高給で志願者を募ったりしていたが、限界が来た様だ。何せ、損害を無視した突撃方式を凝りもせずに繰り返すのだから、兵士はどんどん消耗する。

 大都市で徴兵して死傷者が続出すれば抗議の声が噴出するので、大都市には触れたくないのだ。外国人兵士を使うのはロシア政府に取って良い方法である。既に北朝鮮兵士が前線へ送られている。それでも足らない。

 で、アフリカ、インド、ネパール、中東の若者に、高給の運転手や警備員の仕事があると言葉巧みに誘って、兵士にして前線へ送るって事を始めた。これって形を変えた人身売買じゃないの? もし戦死したって行方不明で処理されるんじゃないの? 上の写真はネパール人の兵士。

 地方のロシア人が戦死しても行方不明で処理されて、遺族には一銭も入らないと読んだ覚えがある。ロシアらしいやり方だ。それでも侵略反対の声が上がらないのは、声を上げると逮捕される恐れがあるのと、大都市の住民には無関係な話だからだろう。モスクワやサンクトベルグの住民が、徴兵されない限りプーチンは安泰って訳なのだ。

 とは言っても、別の章で書いたが、ウクライナのドローン技術(含む運用)は世界一の水準に達した。ロシアの産業や石油施設、軍事施設や補給路に確実に打撃を与え続けている。ボデイブローの様に効いて来るだろう。人と金に不足を生じれば、継戦は不可能になるのが世の常。

 三日もあればキーウを落せると踏んだのが、飛んだ間違いだった。逆に考えれば、キーウを落すのは簡単じゃない、ウクライナ全土を制圧には途轍もなく時間と犠牲が必要だ、と知っていらら? 防衛能力は高ければ高い方が良いですよね。

2026年5月31日日曜日

休題 その六百三十四

 


 妻と熱海の玉の湯ホテルに泊まって昨日帰って来た。何度か泊まったが、改めて驚いた。”The昭和”なのである。

 あたしはここの内風呂が大好き、海底風呂と称する源泉温泉で、湯気が濛々とし丸で温い湿式サウナ状態だ。風呂で温まって湯から出ると暑い、途轍もなく暑い。上の写真は明るく撮れているが実際は薄暗い。それが好きなんだから、あたしも結構変人ですな。

 記述だと思うが部屋食。布団も敷きに来る。会場食が普通なのに「会場食は大変で」と訳の分からない事を言う。布団も自分で敷く所が増えたってえのにね。

 冷蔵庫にはビールや日本酒、ジュース等が詰まっていて、引き出すとカウントされる方式だ。今時そんなのはない。冷蔵庫は空で、自由にお使い下さいの時代だ。

 大体のホテルのロビーにはコーヒーがあって、ご自由にお飲み下さいなのだが、有料で注文する形式なのだ。ね、モロ昭和の侭取り残されているでしょうが。流石に便器はウオッシュレットに変わっていたけど。

 それでもやって行けてるのは目の前が桟橋、景色が良いだけでなく、その桟橋で花火を打ち上げるので最高の見学席だ。年に十三回も花火大会がある。あと、子供連れや年寄には部屋食が喜ばれるのだろう。

 妻には当然お気に召さない宿である。特に薄暗く暑い海底風呂を「何だか怖い」と言う。好みは人それぞれです。あたしが好きな風呂に付き合ってくれた訳です。

 宿の斜め後ろが山口美術館。前にも書いた、元「人間国宝美術館」だ。ジャンルを広げたので、東西の絵画彫刻が増えた。その分陶磁器が減ったのは残念だが仕方なかろう。

 最後の抹茶のサービスは変わらない。人間国宝の造った茶碗でである。妻は萩の三輪休和、あたしは備前の藤原啓であった。

 まあまあの貧乏旅行でありました。

2026年5月27日水曜日

閑話番外 その百九十六

 


 あたしの山道具は、ザックやテントやシェラフと言った大物以外は六連収納ケースに詰め込んである。ここは衣服、ここは火器・コヘル・ガス等、ここは足関係のソックスや地下足袋や新型草鞋、ここは食料関係ってな感じになっている。

 先日、もう使わない物があるでしょう、と妻が急かすので一つ二つ点検した。ありましたなあ、古いボロボロになったニッカズボン。え、まだあったんだ!って思ったですよ。アイゼンだかピッケルだか忘れてもうたが、引っ掛けて裂けてしまい、サポーター縫いのプロのおばさんに頼んでも修復不能だった奴。燃えるゴミに回したですよ。一寸と悲しい。あのニッカでどれだけ歩き回った事か。

 小さめの地下足袋があった、新品だ。思い出したですよ、妻を沢登りに連れて行こうと思って買っておいたのだ。もうないよ、あたしも妻も沢登りなんて。自殺の為なら別だが、自殺する気なんて二人共全くないw でも捨てる気になれないので、沢登りに行かなくても使うかもと、取って置く事にした。でもねえ、八枚コハゼの長い奴なんで使う事なんてないだろうなあ。何で八枚コハゼなんて買ったのかな?多分そのサイズはそれしかなかったのでしょうよ。

 新品の軍手が五、六組出て来た。いつも伸びた汚い軍手を、後生大事に使っていたが何だったんだろう。間抜けは本当に間抜けです。

 妻は無情にも「テントで使う物はもういらないでしょう」と言う。確かにその通りではあります。でもテント泊用具こそいざと言う時に役立つ。明かりでも火器でもビニール袋の奥のライターやトイレットペーパーでもです。非常時には宝物ですぞ。

 妻から見ると、汚いビニール袋ともう使わない道具ばかりなのだろう。でも、ビニル袋だっていざとなれば貴重な物なんだ。でもですよ、冷静に言うと、確かにガラクタだらけでしたよw