東京は毎日俄雨だ。昨夜は千葉に線上降雨帯が発生して、何人もの方が亡くなり、一万人の帰宅の足が奪われたと言う。気象の劇症化は世界的規模の様だ。
裏日本(と言ってはいけないみたい)では好天が続く。狭い日本なのに、気象の違いは鮮やかである。その好天の中、次女夫婦は北アルプスを歩いている。室堂から入って一ノ越から薬師岳へ歩き、太郎兵衛平から折立へ下るのだ。どこで泊まるかは聞き忘れた。
この逆コースは、あたしがアルプスでの初めての単独コースだ。違いは室堂へ出ずに、一ノ越から雄山をピストンし、その侭黒部第四ダムへ下った事だ。
その時初めて富山に行ったが、当時(あたしが三十代)は名古屋から高山線で行くしかなかった。着いたら地鉄に乗り換える。地鉄って何だ? 他の登山者に着いて行ったですよ。何とかバスに乗れて折立には着いた。思えば相当緊張していた事だろう。
お陰様で天気には恵まれて、雄大な薬師岳(本当に大きな山)を越えて一ノ越へ着いた。どこで泊まったかと考えたが思い出せない。一ノ越の小屋に泊まった事だけは確かだ。翌朝雄山で御来光を迎えた事は、はっきりと覚えている。後立の稜線からの御来光だった。
ダメですなあ。既述だが、五年前位迄は山の記憶だけは鮮明だった。どこから入ってどこに泊まってどこへ下った、天気はああだった。記録なんて不要だった。それが失敗でした。今じゃ思い出したくても思い出せんですよ。記録もないから、頼りは写真アルバムの裏書のみ。それがない山行は存在しない事になった。衰えを考えてなかった罰でしょう。
上の写真は人様の撮った薬師岳。次女夫婦は好天の中薬師岳を目指しているのだ。ここ数日は東京も涼しいが、アルプスの稜線は涼しいなんてもんじゃない快適さ。テントの夜も寒い程だろう。羨ましいですよ。


