2024年11月6日水曜日

休題 その五百五十

 

 二章前にYの現状を書いた。そのYだが、会社にいた頃は同じ課で毎日顔を合わせ、たまには出張も一緒に出掛けた。日帰りの山や泊りの山へ行き、芝居を始めると休日は稽古で一緒で終わると皆で酒を飲む。妻より一緒にいる事が多かった。

 一緒にいるだけではない。山に行くったって30%は沢登りか道なき尾根歩き、或いは春の上越、必死こく局面も多かった。沢の詰めはガレザレや藪漕ぎ、やっと道に出る時にあたしは振り返って「夢泣くな」と声を掛けるのが常だった。古文の流用です。彼とは偉く縁があるんですなあ。

 変な所ばかり連れ回されるYは「たまには登山道を行きましょうよ」と嘆き乍らも一緒に出掛けた。Yにも一寸と変な趣味があったのかもですよ。

 今年は双方の不調が交互して、三月以来一度も顔を見ていない。こんな事は絶えてなかった、異常事態とも言えるだろう。それで三日前の日曜日に新宿で飲む事にした。

 八ヵ月振りだからって普段と変わりはない。先ず昼から飲める安い店を探す、これが第一命題である。うーん、趣味、価値観が非常に近い。長い親密な付き合いも当然かもです。どっちかが洒落た高級店を好んだら、しょっちゅう飲みになんて行けないしね。

 流石に新宿、西口をうろついたらありました。飲み物全て百九十九円(税抜き)、ホールの姉さん二人は中国人だが、感じが良い人達。喫煙所はどこ?と聞くと「ここで良いよ」と灰皿を持って来てくれた。おお、貴女は天使なのか!

 近況は電話で知っている。他愛もない話や思い出話、年寄りっぽいですなあ。Yの膝は放っておけば一生この侭だ。それは当然Yも自覚している。じゃあ、里山にでも行ってみっか、多少はリハになるだろう。Yは同意なので又弘法山でしょう、リハですから。

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