2025年9月17日水曜日

休題 その五百九十四

 

 井上尚弥がムロジョン・アフマダリエフとの四団体統一王者防衛戦に勝利した。翌十五日にウズベキスタン(多分)の放送を見た。現地語(チュルク語の方言かな)なので画面を見るばかり。緊迫感はあるものの、高度な駆け引きが続き判定勝利なので、あたしが様なド素人には良く分からない。

 アフマダリエフはオリンピックで銅と銀のメダル保持者なので、技術は凄く高い。おまけに頑丈でパンチ力も強い。前回2Rにダウンを奪われたカルデナスより二回りは強い。そして同じサウスポー、尚弥陣営はアウトボクシングに徹して「判定勝利を狙う」と宣言するに至った。KOを狙うから隙ができるのだからね。

 歴代チャンピオン達が「見事な完勝だ!」と舌を巻いていたが、あたしは「そうなんだ」と思うしかない。情けないですなあ。

 試合後の尚弥は殆ど傷もない。一方のアフマダリエフは傷だらけの顔で自国の放送に答えていた。そのアフマダリエフの感想を書くのが一番分かり易いでしょう。

 「自分のボクシングが全くできなかった。足が完全について行けなかった。彼は本当のチャンピオンだよ。私のプランは序盤からプレッシャーをかけ、彼の打ち終わりにカウンターを合わせる事だった。ネリやカルデナスがやった様に、左フックで捉えるチャンスは必ず来ると信じていた。しかし、彼のフットワークは信じられない程速く、そして滑らかだった。私が一歩踏み込もうとすると、彼はもうそこにはいない。まるで幻影を追っている様だった」。途中の”来い来い”のジェスチャーについては「あれは自分を鼓舞する為だった。心が折れそうになるのを必死に堪えていたんだ」。

 第一声が全てを物語る。「完敗だ、彼と対峙して、すぐ理解した。彼は私が想像していたボクサーとは、全く違う次元にいた」。レベルが違い過ぎるって事か。井上尚弥、どこ迄凄いんだろう。

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