2025年5月14日水曜日

閑話 その四百九十二

 


 又もや遭難話なので失礼。世界で一番遭難死者が多いのは谷川岳である。昭和六年から令和三年迄で死者818名、行方不明者6名を出してギネス認定された魔の山だ。

 あたしの大好きな上越国境でも、一番人気の山である事は疑う余地もない。国境稜線でも遭難はあるが、膨大な死者は殆どが沢、詰まりロッククライムで発生している。大多数は一ノ倉沢だ。そしてマチガ沢・幽の沢で少しだろう。

 谷川岳の岩場が、穂高、剣と共に日本三大岩場と呼ばれるが、他はこんなに遭難者を出していない。何故谷川岳が多いか、土合の駅から歩いて入れるのだ。そして土合駅が首都圏から近い。偉く便利なのだ。その上天候が変わり易い。人が大勢入って天候は突然悪化する。おまけに逆層が多くて困難な箇所が多い。その結果のギネス認定である。あたしは

ロックはやらない(できない)が、Iが一ノ倉沢を登っていたら転落死体を見つけて、岩を下って警察に連絡した事があった。おー、怖い。

 稜線でも多少は遭難がある。殆どが気象遭難だ。既述だが、上越国境は日本海側の天候が悪いと悪く、太平洋側の天候が悪いと悪い。凄く天候が悪くなり易いと言う訳。

 そこで国境線に避難小屋を造った。谷川連峰と呼ばれる平票から三国峠間、ついでに白髪門にもだ。殆どが大きなドラム缶を半分に切った形。窓には針金の入った分厚いガラス。それでも風に飛ばされる石が当たってヒビが入っている。一体どんな風が吹くんだ。尚、積雪期には使用不能である。すっぽり雪に埋まってしまうからだ。

 白髪門の避難小屋にYと泊まった。残雪季だったので小屋は入れた。床の板が薄くてユサユサ揺れる。炊事中は声を掛け合って、コヘルを抑えた。うっかり動くとひっくり返してしまうのだ。既述だったかな?技術・道具の進歩、ロッククライム人口の減少で最近は事故は減りました。

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