2025年1月2日木曜日

休題 その五百五十八

 


 爺ヶ岳で遭難があった。冬は夏道が使えず東尾根を登るのだが、その尾根の2500m付近で張ろうとしたテントを飛ばされ、三十一日午後に警察へ救助要求があったと言う。二十六日から入山だそうなので、六泊目のアクシデントらしいが、詳細は不明である。

 二十歳から二十三歳の男性二人、女性一人のパーティだ。若さですなあ、七十代だったら一晩のビバークっで全滅だっただろう。尤も七十代なら冬の東尾根なんかに入らないか。

 現場写真があった。転写できないのが残念だが、現場は肩のあたりと見た。一面の凄い雪だ。ここ十年で一番の豪雪だと言うのだからね。ヘリから撮ったらしく、膝迄の雪を掻き分けたトレースを左右後ろに引いた男性二人が中央で抱き合っている。一人が救助隊員で一人が遭難者だろう。一寸と胸が熱くなる写真だ。

 肩付近の風は凄い。肩以外には平地がない。あれだけの積雪があれば斜面でもテントは張れるが、雪を踏んでならすのがひどく手間なのだ。スコップがあれば楽だ、ん、当然スコップは持っていたか。雪洞が掘れたんだから。

 強風の肩でテントを張るのは無理難題だ。引き飛ばされるに決まっている。深い窪みを造って、そこでテントを頭から被る。どうせ天井も床も一体化しているのだから、テントの入口から這い込んで空気の入口さえ確保すれば宜しい。天井は頭で支えているのだ。煮炊きをするスペースも確保できる。気を付けるのは空気の出入口が雪に閉ざされる事。風が雪を積んでしまうのだ。

 そうすれば遭難騒ぎを起こす事もなかっただろう。元旦はピークに立って、悠々下山できた筈だ。下りを雪が邪魔したら途中でもう一泊すれば宜しい。六泊も七泊も同じでしょうが。

 元旦には三人共ヘリに救助され、女性は低体温症になっていたが命に別状はなかった。元旦にヘリが飛べて、本当にラッキーでした。

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