去年の最後に弘法山に行った時、鶴巻温泉駅の表示板が新しくなっていた。温泉宿案内だが、梵天荘が消えていた。ああそうか、廃業したのか、致し方あるまい。これで温泉宿は陣屋と大和旅館の二件になった。みゆき旅館と言うビジネスホテルもあるんだけど、温泉宿ではない。
脳梗塞の旦那が亡くなって、おかみさん一人で頑張っていた。もう八十才も半ば過ぎだろう。勿論、泊り客や宴会のある時は手伝いを呼んだ。それでも、あの階段だらけの宿を維持して行くのは楽ではなかろう。その上、おかみさん自身が足に障害があるのだ。良くぞ頑張って来られました、と賛辞を贈ります。
前にも書いたが、たった二室のちーっさい宿。日本でも一、二を争う小さな温泉宿じゃなかったのかなあ。良くぞ経営できたものだと思うですよ。それに階段だらけ、風呂場も一つしかないんですよ。
数年前に実家に帰っていたと思われる息子さんに会った。当然凄く小さい宿を継ぎませんよねえ。
あたしは五、六回しか梵天荘で入浴していない。予約があるとか、今入浴のお客さんがいるので、と断られた事もあった。風呂が一つしかないので、そうなりますなあ。一寸と里湯より遠くて、軽く登り道なのでつい足が遠のいた。もっと行っとけば良かったと言っても後の祭り。
何のかんのと客はあった様だ。さもなきゃとっくに廃業してるだろう。宿が小さいので簡単に貸し切りにできる。それが便利だったのかも知れない。宴会は山帰りの皆さんかな。多分安くやってくれただろう。おかみさんと近所の手伝いのおばさんだけなんだから。落ち着いて良かったのだろう。
もう、おかみさんの微妙な相模弁は聞けない。標準語と殆ど変わらないが微妙に違うのだ。説明不能。梵天荘、さようなら。


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