で、左から巻きに掛かり、大きな岩に乗った。するとぐらっと動く。やべっと斜面に取り付いたら、岩が根こそぎ落下しちまって、連続する小滝を轟音と共に落ちて行く。
いやあ、悪天候なので誰も居ないのが救いだった。後続のパーティでも有ったら、私は殺人者で有る(涙)。
轟音が静まる迄、私は動けずに居た。震えて居たかも知れない。我に返ると、急斜面に張り付いて居る私だ。足元は、ぽっかりと岩の有った跡がほっくれて居る。
もう足を置く所は無い。直登は無理っぽい。こうなりゃ、現状を突破するのみ。忙しく見回し、逃げ道を探す。どうにもならない、急斜面に張り付いたヤモリの私。滝を登るべきだったと後悔しても、手遅れなのだ。
唯一つ、左手に土の斜面が20m程続き、其の先に、斜めに木が生えて50cm程で垂直に伸びて居た。あれだ、其れしか無い!
処がですが、急斜面の土をトラバースするって、大変なの。ヒーヒー言っちゃう騒ぎだ。ヒーヒー言って草や土を掴んで木に辿り着いた。其の木は頭上に有るのだ。手を伸ばして木に縋り付き、其の曲がった部分に這い登った。殆ど腕力だけで有る。
従って今なら無理で、途方に暮れた事だろう。途方に暮れても日が暮れるばかり。どうなっちゃっただろう? まあ、何とかはしたろうがね。
木に立てば、其の上には灌木も笹も有って、何とか這い登れたのだけれども、あれは結構やばかったですよ。

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