2018年6月30日土曜日

どうしよう! その八





 お次は単独の上越国境。何かに書いたのだが、忘れてもうただわい。まあ、ダブるけどお許し有れだよ~ん♪
 三国峠から謙信尾根を下った。勿論春山、雪を蹴って下って行くのだ。気分は大いに宜しい。清水の部落へ下れば、蕎麦でも食べ乍らバスを待つばかりだ。湯沢駅では温泉にでも浸かるとすっかなあ。
 そして気分爽快に尾根末端に着いたが、下る道が無い。雪だから道は隠れて居るのだが、其の下るに適する所が無いのだ。多分調子に乗って。トンチンカンな処へ出たのだ。
 勿論ウロウロ探した、下降可能な地点を。でも、何故か無い。どっかに有っても良いのだが、全く無い。土の崖が有るのみ。僅か6m位のギャップで川原なのだ。うーん、こうなりゃ意を決するのみで有る。
 既述で失礼。崖の真ん中近くに木が有る。良し、此処を下ろうじゃないか。20kg近いキスリングを背負ってでは有るが、無事に降りて見せるぞ! と気負った訳だ。と言うより、外に方法が無かったんだけどね。
 どどっと、木には縋り付けた。其処からはたかだか4m強、木にぶら下がれば、落ちるのは2m強で有る。よし行くぞ、とぶら下がって手を放した。
 どんと着地すると思いきや、ザックに引かれてもんどり打っちまっただよ。で、肩からぐにゃっと叩き付けられたお粗末。痛かったけれども、怪我が無かったのは若かったからだろう。今なら大怪我かも知れない。情けないけどそんなもんさ。
 そうはヤバく無い話だったけえ? ま、下降出来ない時の怖さを書きたかったのだ。サブザイル一本で避けられるのだけどね。

2018年6月28日木曜日

どうしよう! その七



 そして田代沢。此れも“物好きな奴”に詳しいので概要のみ。
 大日沢、金冷沢、戸沢と違うのは、前者が広大なガレ場だったのに対し、狭いザレ場で有った事だ。此の時も幕営具を背負って、Yと一緒だった。断る迄も無かった。Yと一緒のベストフォーだった。未だそうは飲んでないですよ、本当だって。
 登って居る時は夢中で気付かない。どんな状況の所を登って居るのかをだ。やがてどうしても先へ進めなくなって振り返ると、ぞーっとした。ほぼ垂直に見えるザレ崖を登って居たのだ。何時の間にどうやってこんな所に来ちまったんだろう??? 登るってえのはどうにか出来ちまうもんなんですなあ(当時はですよ)。
 進めなければ下るしかないのだが、唯一下れそうな処に張り付いているYが邪魔で下るに下れず(Yは全く動けない)、進退窮まって枯れ木を引き落とし、其れに縋って土煙と共に落下した、と言うあれで有る。
 これまた“物好きな奴”を参照下さい。きっと余りのバカさに呆れる事でしょう(又々々々々涙)。
 以上がYと話し合ったベストファイブだ。うーん、皆ザレガレ崖登りで有りますなあ。皆さん余りやらない部分だ。と言うよりやりたがらない、が正しかろう。と言うより間違い無くやらないのだ! 無闇と危ないだけで、爽快感なんざ全く無いからなのだ。
 其れに加えて確実な安全策も全く無い。メットで頭部を保護する位しか出来ない。三点確保なぞ、薬にしたくとも出来無い。ハーケン打ち込んだって糠に釘なんだもんねー。
 結局、馬力と運に頼るしかないと言う、頗る(すこぶる)原始的世界なので、誰もが敬遠するのは、どう見ても当然なのだ。 嗚呼……。

2018年6月24日日曜日

どうしよう! その六



 さて、お次の番だよ。此の話は“続表尾根”の章に有る。Y、Zと登ったザレだ。三ノ塔から烏尾の下りで左を御覧なさい。直ぐじゃ無く大分下ってからだ。
 其処はヒゴノ沢の詰め上げだが、ひでーザレ崖が有る。見ただけでぞっとするが、其処を登る事を考えると、クラクラ来ちまう事疑いなしなのは保証しよう。
 では概要だけ。普通だったらこんなとこへ来る前にどっかへ逃げる。其れを逃げないで(逃げられないで)、超やばいとこへ突入した私は、本来リーダー失格なのだ。事故が無かったから安穏として居るだけって事(又々々々涙)。
 考えようですな。此処は結果オーライって事にして下さい。現に警察で取り調べも受けて居ないし(ペコリ)。
 話を戻す。どんどん急になって行くだけでなく、ガレからザレになって行く。やばい。途轍もなくやばい。見上げると、先が垂直に見える。見えるだけでは無い、ほぼ垂直だ。
 途中のギャップはZの組んだ手を足掛かりにして這い登り、YとZを引き上げる。後は横一列で(誰かが落ちても巻き添えを喰わない為)、両手両足をフル稼働、唯々滑り落ちたり転げ落ちたりしない様頑張るのみ。で、登山道に辿り着いた。
 あー、嫌だ嫌だ、何が悲しくてこんな酷い所を登るのけえ。鹿も兎も沢屋も通わない、私達だけだ。本当にバカじゃないの? 多分バカなんだと思う。。。。

2018年6月20日水曜日

どうしよう! その五



 結局諦めて出会いに戻り、右手のガレ尾根に取り付いた。うーん、私は決してガレ尾根が好きな訳では無いが、結果としてガレ尾根を登る運命なんですなあ(又々涙)
 ギャップが無かったのは目出度いが、ガラガラ尾根の傾斜は、いや増すのみ。飛んでも無い高度感の中、両手両足で石を抑えて、崩さない様に這い登る。
 高々(たかだか)丹沢で、飛んでも無い高度感なんて言ったら、普通笑われるだろう。チッチッチ、それが違うの。周りの環境なのだ。ダーッと壮大にガレ場が、しかも急斜面で(70度?)広がって居る中で恐怖感を感じないとしたら、其れこそ鈍感野郎なのだ。大体からして、手にも足にも、確かなものは一つも無いんだから!
 Yなんか、腹迄使って摩擦を増やして居る。悪場を通過した時のYの腹は、常に泥塗れなのだ。無理からぬ事で有る。ま、「何で腹が汚れてるの?」とからかうんだけどね。
 此の尾根は無事に登り切った。詰まりですね、結局は前の話の大日沢の詰め上げと、ほぼ似た所を登った訳だ。おーやだやだ。
 木の又大日から塔の取り付き迄で左を見下ろせば、よーく分かって貰える筈だ。見るからに恐ろしげなあのガレ場を、登ったのだ。きっと、本当けえ!! と思うでしょう。何とそれが本当なのだ。
 熟練の沢屋だって、やりたがらないに決まって居る。いや間違った、熟練の沢屋だからこそやらない、が正しい。自慢? 全く違う、おらあ情け無えんだよぉ(又々々涙)。

2018年6月17日日曜日

どうしよう! その四




 大日沢の大ガレ登りも、概要のみとしよう。“物好きな奴”の章に詳しい。物好きな方は是非ご覧下さいまし。
 大日沢の詰め上げで大ガレの中のガレ尾根を登ったのだ。途中でギャップが立ち塞がった。左右何処にも逃げ場が無い。現場を見て貰わなければ状況は絶対に分からないだろう。偉く剣呑な急斜面のガレなのだ。壮大(?)な大ガレ場の真ん 中に張り付く二人と思って貰いたい。
 散々足先で探ってやっと、小さなスタンスを見つけて突破した。目出度くYも突破し、登山道に出たらYの両足が一篇につって転倒した、と言うあれで有る。宜しければこれまた“物好きな奴”を参照して下さい。ま、下らないんだけど、本当に冷や汗ものだったんで。
 上から見ると信じられない。こんなとこ、本当に登って来たのけえ? あーやだやだ、見るだに恐ろしい。(汗)
 同じく水無川の金冷沢。此れも前にはあっさりと書いたので、説明しよう。
 Yと一緒に金冷沢に入って直ぐの滝が、直前の豪雨の影響だろうが、上部に土砂が掛かって居る。岩が出て居れば何とかなる筈だが、岩の上の土砂は始末に負えない。で、左の枝
沢へ逃げたが、同じく岩に土砂でどうにもならないのだ、此れがさぁ。