2026年10月25日日曜日

休題 その六百五十五

 

 極久し振りに中川温泉の信玄館へ、妻と一昨日に出掛け昨日帰って来た。何せ山北町だから近い。中央丹沢への入口の途中なので、しょっちゅう通っていた場所だ。

 昨日は冷えたので、一晩で木々が色付き始める様子を見せた。もう一週間後なら黄葉が始まっていただろう。

 信玄館は中川に面して、向こうは山の斜面だ。大風呂のガラスは山の木のみだから、新緑の時は淡い緑一色に染まる。二度新緑の時に泊まっているが、黄葉には出会っていない。今年こそと思ったが、その時期には値段が跳ね上がる。依って早めにしたのだ、貧乏旅行だもんでね。

 中川温泉に温泉旅館は二軒しかない。他にロッジとテント村の様な施設があるのみ。従って周りは何もない。飲み屋もない。その癖二十三時に玄関を閉めると書いてある。誰が夜、真っ暗なだけの所へ出掛けるんだと、妻と笑った。出ても、狐に噛まれるだけだと。

 朝、部屋から雨が振りガスから顔を出している山を見ていたら視界の端を動物が横切った、川の先の方で二頭の茶色い動物が姿を隠すところだった。大分距離があるのに見えるのは大きい奴だ。鹿程背は高くない。じゃあ猪だろう。熊ではなかったので。

 十組の客がいた。そのうち三人は一人旅だ。仕事で泊まる場所ではない、仕事なんて絶対ない! こんな辺鄙な場所へ好んで来るんだ。一人の男性は瓶ビールの後に味比べ地酒セットを注文した。一合酒が三杯運ばれて来た。それが楽しみなのか、何だか納得。

 兎に角静か、見えるのは山と川、自然のど真ん中が売りの宿だ。あと、料理に凝っている。工夫がされた物が出る。あたしは料理に興味がないのでどうでも良いが、妻は喜んでいるので結構な事だ。

 山の中なのに普段あたし等が行く宿より高価なのだ。妻は滅茶苦茶気に入ってるので、それは良かった。あたしもあの大風呂は大好きだしね。

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