2018年5月12日土曜日

山の報告です その六十五



 足元からぐーんと下って丹後山へ向かう稜線が延びている。雪がない所が多い。これから行くのであろうさっきの単独行者は、苦労させられる筈だ。尚、遠くの稜線のやや左に見える平らな頂きは平ヶ岳です。


 右は中ノ岳、その左が越後駒ヶ岳である。丹後山の先、いやあ、遠いです。


  目を転じて朝日岳への稜線を見ると、北側には雪が有るが南側はない。此れ又雪庇歩きと藪漕ぎを繰り返す訳だ。


 そして左中の稜線の最低鞍部が清水峠。そして稜線は弧を描いて延びて、清水峠の右上に高く見えるのが谷川岳だ。


 谷川岳で向きを変え、稜線は西に延びる。三角形に目立つのが万太郎、その右に平らに見えるのが仙ノ倉から平標のピークである。




 更に続く山々。

 どうにも詰まらん写真を並べ立てて失礼しました。どの山にも思い出がたっぷしと有るもんで、つい興奮しちまったです。Yにも指さしし乍ら山の名前を告げたが、多くは通じなかったと思う。
 白砂山から尾瀬迄上越国境稜線は歩いているので、どうしても思い入れが深くなってしまうのでした。

2018年5月8日火曜日

山の報告です その六十四



 文字通りの快晴だ、万歳! だけどスカッとした景色ではなく多少ボヤけている。秋や冬ではないので致し方ないところだ。文句を言ったらバチが当たるってもんだ。
 凍った雪を踏みつつゆっくりと登る。単独の女性が降りて来る。「避難小屋ですか」と聞くとそうだと言う。昨日登頂して一番で下るのだろう。
 森林限界を超えると傾斜が増して来た。Yが大分遅れて来たので振り返ると、相当な斜面であった。見なければ良かった。蹴り込んでも全く効かない。昨日の足跡に足を置くのみ。アイゼンが必要だったなあと思っても後の祭りとはこの事。冷や冷やし乍ら登る。
 一寸とトラバースして藪に入り、直ぐに夏道に出た。又雪になって登り切ると偽巻機山だ。もうピークは目の前だ。避難小屋の横に二張りのテントがあった。
 少し下って登り返すと其処が本峰だった。牛ヶ岳へ向かう五人が小さく見える。写真はその牛ヶ岳。拡大すれば五人も確認できます。
 割ヶ岳へも一人登っている。一息ついて牛ヶ岳へと向かう。直ぐ其処と見えるのだが、意外と時間を喰う。
 割ヶ岳へ登ってた単独行者に追い付かれた。我々は遅いですなあ。四十才位の男性で、彼のザックが置いてある所で「丹後山へ行きますか」と聞くと、越後駒迄行くと言う。長丁場だ。如何にも強そうな青年(?)なので、何てこたあないのだろう。我々とはランク違いさ。彼はザックの整理を始め、我々は進む。
 小さく見えた五人のパーティが雪を盛り上げてシロップを掛けて食べていた。薦められてご相伴に預かる。「門田のピッケルですよ」と言われて見ると、伝説の門田のピッケルだ。こんな所でお目に掛かるとは。いや、こんな所だからお目に掛かれるのかも。
 このパーティが二張りのテントの主だった。小さなテントには、一人いた女性が入ったのだろう。五人と別れると直ぐ牛ヶ岳である。

2018年5月5日土曜日

山の報告です その六十三



 夏道を登っていると男性一人女性三人のパーティに抜かれた。日帰りか、ギリギリ避難小屋泊まりの装備だ。我々のザックを見て驚いていたが、二泊もするグータラ親父だとは気付かなかった様で、目出度い。
 五合目を越えても雪が無い。行くしかあるまいと覚悟して登ると、おお、突如雪景色に変わった。こうでなくっちゃさあ♪
 ほっとして登ると景色が開け、一寸と傾斜が緩む。思えばそこが六合目だったのだ。でもテントは張れない。更に登るがひたすら雪面の斜面だ。あそこを越えれば平地が有るか、と其処に着けば矢張り斜面なのだ。あそこはどうだと着くと斜面。多少増しな所が有った。Yにどうだと言うと良かろうと言う。
 二人で無言でザックを降ろし、ガンガン雪を蹴って踏み、平らにして行く。二人でやるのは効率が良い。二十分も掛けずにテントを張るに足るほぼ平らを造れた。
 テントを張り見回すと、疎林で見晴らしが良く、雪も綺麗な絶好の場所だった。最高なベースキャンプができた訳だ。
 テントに入ったのが十二時過ぎ。四時間の登りで到着したのだ。雪を融かし始めて乾杯! くー、うめー、と騒いでいる横をパーティが登って行く足音。何たるグータラ親父共。
 少々昼寝。目が覚めると真っ青な空。未だ登って来る。十五時過ぎなので小屋泊まりの諸君だろう。
 夕飯を済ませて早々に寝る。夜はグーンと冷える。明日も天気は間違いない。例に依って良く眠れないうちに朝となった。例に依ってYは熟睡で大鼾である。
 ローソクの明かりでコーヒーを飲んでいるうちに明るくなって来る。朝食を済ませて出発の準備をするが、雪は固く締まって凍っている。危ない所は無い筈なのであたしはアイゼンを置いて行く事にした。Yは確りアイゼンを着けている。
 さあ、朝日を浴びての出発です。

2018年5月2日水曜日

山の報告です その六十三



 連休前半は好天、後半は悪天候だそうだが、ラッキーにも前半で計画を立てていたのは、越後の巻機山(まきはたやま)だ。Yと同行で、一昨日(三十日)に帰って来ました。
 巻機山本峰(1967m)、割引岳、牛ヶ岳の三峰に分かれるのだけど、牛ヶ岳は上越国境線に位置するのだ。朝日岳から北上する稜線が牛ヶ岳で右折して東方へ向かい丹後山へ至る。此の間は登山道が無いので、藪の埋もれる残雪期を縦走者は狙うのだ。
 駐車場から牛ヶ岳は地図上往復で八時間強、割引岳を加えても九時間強なので、日帰りでやるパーティが多い。この連休前半も半分位が日帰りの諸君だった。
 あたしとYは勿論日帰りなんて勿体無い事はしない(いや、できない)。前夜駅泊で山中二泊である。前夜駅泊は仕方ないだろう。東京から列車なので、車で来て朝早く登る諸君とは条件が違う。しかし日帰り可能なコースで山中二泊! 詰まり山中雪上キャンプを楽しみに行ったと言う事ですな。
 二十七日夜の新幹線で越後湯沢。セブンへ翌朝食を買いに行く。去年はサンドイッチは空だったが、今年はびっちり用意されていた。
 一杯やって例の通りバスターミナルで寝る。昔は駅構内で寝れたのだが、今は追い出されてしまう。時代ですなあ。
 翌朝一番の上越線で塩沢へ。六日町の一つ手前の駅だ。タクシーで行くので塩沢の方が少し近いのだ。それにタクシーだと駐車場迄登れるので四十分をカットできる。これが凄く有り難いって事は、歳を取った訳です。
 雪が無い! 二年前の平標を思いだし慄然とする。登り始めは雪を踏んで、てえのが普通なのにさあ。六合目の展望台付近にテントを張る予定だったのに、下手すると避難小屋迄登らされるかも知れない。
 鮮やかな新緑の中を登り乍らひたすら心配をしていたのです。